はじめに
この記事にを書くにあたって
「ヒキ」と「メクリ」を
もう一度調べ直しましたが
この言葉自体に
明確な定義(コマの場所)が
決まっているわけではないようです。
なので今回は
一例と
この言葉が指す意味について
解説しますね。
「ヒキ」と「メクリ」とは
「ヒキ」や「メクリ」
という言葉は
見開きページ最後のコマに
先が気になる展開を入れ
読者をひきつけて
次のページをめくらせる
という意味で使われます。
なので、たとえば
「ヒキが弱い」
「メクリが弱い」
という言葉を使われた場合は
⇒読者が気になる展開で
次のページをめくらせる要素が弱い
という意味になります。
「ひき」は、読者を「惹きつける」
「めくり」はページを「めくりたくなる」
と覚えるとよいでしょう。
コマの場所について
ヒキゴマとメクリゴマの
具体的な場所は
こちらになります。
ですが、人によって
メクリゴマが
左下と考えている人もいるようです。
(管理人も今まで
メクリは左下のコマを
イメージしておりました。)
どちらにせよ
続きが気になる要素が弱い
という意味なので
意識的に仕掛けを作りましょう。
(次の章で解説します)
めくりたくなる「しかけ」の作り方
漫画には、
1作品につき
16ページの場合=約8ページ
40ページの場合=約20ページ
ヒキ(メクリ)のコマが
存在します。
プロの作家さんは、
ほとんどの左下のコマに
「めくってもらう工夫」
をしています。
逆に言えば、
2ページに1回
左下の場所に
「続きが気になる展開」がくるよう
コマ割りをしているのです。
ですが、そんなに何度も
先が気になる状況を作るなんて
難しいですよね?
なので、次の章では
基本的な方法にくわえ
どんな時でも使える
メクリのテクニックをご紹介します。
①王道の展開でひきつける
まずは、
このパターンを作りましょう。
「このあとどうなるの!?」
という展開を
左下のコマにして
ページをめくらせるテクニックです。
◆例◆
・恋愛モノの場合
主人公が告白し、
ヒロインが返事をするため
口をひらくシーン
・推理モノの場合
犯人はアナタだ!と指をさし
誰か分からないよう
ぼんやり姿だけ見せているシーン
・スポーツモノの場合
試合のラスト3秒に
主人公がシュートを決めるが
結果が分からないシーン
②読者の想像力をかきたてるシーン
この先の展開を
予想してもらい
それが合っているか
確認するために
先を読み進めるパターンです。
使いやすい事にくわえ、
先の展開も気になりますが
やりすぎると
・テンポ崩れ
・話が薄くなる
・「またか…」と思われる
といった
その場しのぎの印象を
与えてしまいますので
キャラや話が不自然じゃない程度に
とりいれましょう。
◆例◆
誰かにトントンと肩をたたかれ
ふり向くシーン
⇒誰が叩いてきたのか知りたい
会話の途中に何かを思い出し
号泣する友達
⇒なぜいきなり泣き出したのかが
知りたい
突然難しい顔で何かを考えこむ
おさななじみ
⇒何を考えてるのかを知りたい
③キャラが喋りはじめるシーン
このテクニックは、
いつでも使える便利な方法です。
この子は
何をしゃべるんだろう?と
続きが気になるように
あえてページをまたいで
セリフを入れるパターンです。
ただしこの方法は、
使いやすい代わりに
ページをめくらせる
要素としては
かなり弱めですので
どうしても
「先が気になる展開が思いつかない」
という時などに
取り入れましょう。
◆例◆
・「そういえばこの間
不思議なコトがあったの」
と、しゃべりだし
読者の興味をそそる
・友達と下校中に主人公が
一人、足を止め
「決めた!」と大声で叫ぶ
それにより、
何を決めたんだろう?と
興味をそそりページをめくらせる
・「あっ!」というセリフと
びっくりした顔を入れ
何があったのか
気になるように仕向ける
まとめ
いかがでしたか?
漫画において、
「ヒキ」と「メクリ」のテクニックは
読んでもらえるか
読んでもらえないかが決まる
大事な要素です。
漫画をネットで
簡単にあげられる時代の反面
沢山の面白い
無料作品があふれていますよね。
限りある時間の中
「読もう」
と思ってもらえるように
意識的に
先が気になる展開をいれて
ページをめくってもらいましょう。
とはいえ、
いきなり全てのページに
しかけを作るのは
難しいので
まずは見開き2回のうち
1回は気になる展開をふくめ
飽きさせないよう
工夫しましょうね。